日本脳炎ワクチンの製造販売元の阪大微生物病研究会は、製造上の問題が認められたとして今年(2021年)4月以降、ワクチンの出荷を停止すると発表。供給量の減少により出荷量の調整が見込まれている。この事態を受け、日本小児科学会予防接種感染症対策委員会は昨日(3月23日)、同ワクチンが安定供給されるまでの対応策として、未接種者または1回接種者を優先するよう促している。

ワクチン出荷再開は12月の予定

 阪大微生物病研究会によると、現時点でワクチンを製造を再開しており、出荷再開は今年12月の予定だという。

 しかし、当面はワクチンの供給量が大幅に減少するため、出荷量の調整が行われる見込みである。

 同委員会は、可能な限り多くの小児に日本脳炎に対する基礎免疫をつける必要があるとの観点から、2回接種の完了を優先することが望まれるとし、ワクチンの安定供給が回復されるまでは以下の対応を取るよう求めている。なお、医師が緊急に接種が必要と認めた場合にはこの限りではないとしている。

  1. 日本脳炎ワクチンを未接種または1回接種者は、合計2回の接種を行う

  2. 日本脳炎ワクチンを2回あるいは3回接種している場合は、既に個別通知が行われている小児も含め、ワクチンが安定供給されるまで接種を見送る

  3. 定期接種として接種が受けられる年齢の上限が近づいている場合は、定期接種で受けられる年齢を過ぎないように接種計画を立てる
  • 1期(1~3回目接種)は、生後6カ月~90カ月。2期(4回目接種)は、9歳以上13歳未満

※ 特例措置として、2007年4月2日~09年10月1日に出生した者は、9歳以上13歳未満の間に定期接種として1期の接種が可能とし、1995年4月2日~2007年4月1日に出生し20歳未満の者は、4回の接種が終了していない場合に定期接種として1期および2期の接種が可能としている

(渕本 稔)