緊急事態宣言は夫婦の門出を祝う多くの結婚式にも影響した。2度の延期を余儀なくされ、今月、規模を縮小してようやく挙式した東京都内の30代男性は「感染のピークは読みにくかった」と振り返った。
 男性は当初、昨年5月中旬に式を挙げる予定だったが、同4月の宣言発令で会場のホテルが閉鎖された。「半年たったら収まるだろう」。妻とも相談して今年1月に日程を変更した。
 昨年秋までは「大丈夫だろう」と思っていたが、感染者は再び増加。今年1月、2度目の宣言が発令された。会場こそ閉鎖されなかったものの、悩んだ末、「人を集めるのは難しい」と再延期を決断した。
 「2~3カ月後には宣言の効果が出るだろう」と考え、4月上旬に再設定。会場が密にならないよう、友人らを招くことを諦め、招待するのは親族のみの約20人に絞った。会場の机一卓ずつに消毒液を配置し、換気のため窓は開けっ放しに。出席者には、お酌の禁止と会話時のマスク着用をお願いし、夫婦の門出を祝ってもらった。
 コロナに翻弄(ほんろう)されながらもこぎ着けた挙式。男性は「『良かったね』と声を掛けられ、素直にうれしかった」と語った。
 公益社団法人日本ブライダル文化振興協会が実施した会員企業165社への調査では、昨年4月~今年3月に計約28万組が式を延期や中止に。業界の売り上げは前年度比68%減と大きく落ち込んだ。 (C)時事通信社