吉村洋文大阪府知事が7日、中止を表明した府内全域の公道での東京五輪聖火リレー。新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、ランナーは「やっぱり」「仕方ない」と冷静に受け止めた。
 東大阪市を走る予定だった福田翼さん(26)は、大阪市内のリレー中止が表明されてから不安を拭い切れず、府内の中止表明を「やっぱりな」と受け止めた。生まれつき脳性まひがあるという福田さん。「支えてくれている母や、コロナで苦しむ方々に勇気を与えられたら」との思いを胸に、代替策の万博記念公園でのリレーに希望をつないだ。
 1964年の東京五輪聖火リレーを伴走者として走ったという泉佐野市の西村成生さん(71)は「こういう情勢なので仕方ない」と冷静に受け止めた。「今度は正規のランナーとして、トーチを持って走りたい」との思いで応募。本番を翌週に控え、この日も妻と2人でコースを確認していた。「地元でという思いは強いが、(公園で)走れるなら走りたい」と語った。
 「涙が出るほど悲しい」。岸和田市内を走る予定だった五嶋忠志さん(85)はテレビの速報で中止を知った。トーチと同じぐらいの重さのほうきを手に週3回、走る練習を重ねてきた。「孫やひ孫に走る姿を見せたい。無観客なら残念だが、何らの形で走れれば」と語った。 (C)時事通信社