英・University of GlasgowのIain B. McInnes氏らは、約1,700例の乾癬性関節炎(PsA)患者を対象に、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬ウパダシチニブの有効性と安全性を第Ⅲ相ランダム化比較試験で検討。その結果、ウパダシチニブ30mg 1日1回経口投与ではプラセボおよびアダリムマブに比べ、投与開始後12週時の米国リウマチ学会コアセット改善20%以上(ACR20)達成率が有意に高く、非劣性および優越性が示されたとN Engl J Med2021; 384: 1227-1239)に発表した。

ACR20達成率はプラセボより30~40ポイントほど有意に高い

 同試験では、非生物学的製剤で効果不十分な18歳以上のPsA患者1,704例をウパダシチニブ15mg群(429例)、同薬30mg群(423例)、プラセボ群(423例)、アダリムマブ群(429例)に1:1:1:1でランダムに割り付けた。ウパダシチニブは1日1回経口投与、アダリムマブは2週間に1回40mg皮下投与とした。

 主要評価項目は、プラセボ群と比べたウパダシチニブ両用量群における投与開始後12週経過時点のACR20達成率とした。副次評価項目は、アダリムマブ群とウパダシチニブ両用量群の比較などとした。

 解析の結果、12週時のACR20達成率はウパダシチニブ15mg群で70.6%、同薬30mg群で78.5%、プラセボ群で36.2%、アダリムマブ群で65.0%だった。

 プラセボ群との差は、ウパダシチニブ15mg群で34.5%ポイント(95%CI 28.2~40.7%ポイント)、同薬30mg群で42.3%ポイント(同36.3~48.3%ポイント)と、両ウパダシチニブ群で有意に高かった(各P<0.001)。

30mgでアダリムマブに対する優越性を確認

 アダリムマブ群との差は、ウパダシチニブ15mg群で5.6%ポイント(95%CI -0.6~11.8%ポイント)、同薬30mg群で13.5%ポイント(同7.5~19.4%ポイント、P<0.001)と、アダリムマブ群に対するウパダシチニブ30mg群の非劣性および優越性が示された。ウパダシチニブ15mg群は、アダリムマブ群に対し非劣性であったが、優越性は示されなかった。

 24週までの全体的な有害事象の発現率はプラセボ群と比べてウパダシチニブ群で高く(ウパダシチニブ15mg群66.9%、同薬30mg群72.3%、プラセボ群59.6%、アダリムマブ群64.8%)、重症感染症の発現率についても同様だった(順に1.2%、2.6%、0.9%、0.7%)。

 また、ウパダシチニブ15mg群の9.1%と同薬30mg群の12.3%に肝機能障害が発現したが、グレード3のアミノトランスフェラーゼ上昇の発現率は4群とも2%未満だった。

 以上を踏まえ、McInnes氏らは「PsA患者に対するウパダシチニブ15mgおよび30mg投与は、プラセボに比べて投与開始後12週経過時点のACR20達成率が有意に高く、アダリムマブに対するウパダシチニブ30mgの優越性が示された」と結論している。

(太田敦子)