新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が初めて発令されて1年が過ぎたが、全国の自治体は今も、飲食店を中心とした感染対策に頭を悩ませている。そんな中、注目を集めているのが、現地調査に基づいて独自に認証する「山梨モデル」だ。感染症対策を講じている事業者に対し、県がお墨付きを与えるもので、高い効果を見せている。
 山梨モデルでは、飲食、宿泊など4業種を対象に50項目程度におよぶ基準をそれぞれ設定。飲食店であれば「座席の間隔を最低1メートル以上確保する」「大皿は避け、料理を個々に提供する」などの項目について、事業者の自己申告にとどまらず、調査員が実際に現地調査でチェックする。県の担当者は「県がリスクを負う形で認証するところが特徴だ」と強調する。
 認証された施設の利用者や従業員の感染事例はこれまで70件。うち店内での感染が認められるのは1件のみで、「対策を取れば一定の効果がある」(同担当者)。
 認証件数(2日時点)は4449件で、このうち飲食店は3391件。感染対策の不備を指摘する通報が増加しているため、5日からは、認証済み飲食店への緊急点検も始める徹底ぶりだ。
 「まん延防止等重点措置」が適用された大阪府でも、府と大阪市の職員らが5日、同市内の飲食店5万店舗を対象に、40人体制で実地調査に乗り出した。アクリル板や手指消毒液、換気状況を測定するセンサーなどの設置を呼び掛ける。
 ただ、初日は200店舗を回るのがやっと。松井一郎市長は6日、記者団に「早急に300人体制を目指す」と強調したが、人海戦術には限界も。7日には過去最多となる878人の感染が新たに確認されるなど、感染拡大に歯止めはかからず、ある府幹部は「(変異株の影響のある)第4波は第3波までとは全然違う」とうなる。
 一方、会食中もマスクを着用する「マスク飲食」を率先する神奈川県では、3月末から鏡の付いた卓上POPの配布を始めた。POPには「マスクしていますか」などの呼び掛けが印刷され、鏡に映った自分の姿を見た客に、マスク着用を促す効果を期待している。
 県は3000個を試作。協力店舗を募集したところ、4倍以上の応募が寄せられた。県の担当者は「予想を超える反響に驚いている」と話す。 (C)時事通信社