流通大手4社の2021年2月期連結決算が9日、出そろった。新型コロナウイルス流行の影響は業態で分かれ、テナント事業などが不振だった半面、食品スーパー事業は好調だった。純損益は、イオンが比較可能な09年2月期以来12年ぶりの赤字に転落し、損失額は過去最大の710億円となった。一方、食品スーパー大手ライフコーポレーションは純利益が約2.3倍に増え、最高益を更新した。
 9日に決算を発表したイオンは、食品スーパー事業で営業増益を確保したものの、総合スーパー事業が昨年4月の緊急事態宣言に伴う入居テナントの臨時休業で営業赤字に転落。ショッピングモールも不振だった。吉田昭夫社長は同日の記者会見で、食品・総合スーパーの利益率を高め、「21年度は(コロナ前の)19年度水準の利益に(V字)回復させる」と話した。
 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、主力の国内コンビニ事業が外出自粛の影響で都市部を中心に苦戦。百貨店事業は、休業や営業時間短縮が響き、そごう・西武が06年の子会社化以降、初の営業赤字に陥った。ただ、食品スーパーは好調で、全体では約1割の営業減益にとどまった。
 ライフコーポは、自宅で食事を取る回数の増加を追い風に業績が急拡大。来店客数は減ったが、1人当たりの平均購入額は約1割増加し、ネットスーパーの売り上げも大きく伸びた。
 ローソンは、コンビニ事業が減収減益。食品スーパー事業の成城石井は増益だったが、全体をカバーできなかった。 (C)時事通信社