新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種が、12日から一部地域で始まる。政府は11日までに、計9万7500回分の米ファイザー製ワクチンを先行して全都道府県に配布。今後も順次供給され、5月上旬ごろには全ての自治体で接種が本格化する見込みだ。
 対象は今年度中に65歳になる人ら約3600万人。住民票のある自治体で受けるのが原則で、3週間空けて2度の接種が必要となる。
 接種には市区町村が会場を設ける集団接種と、医療機関で受ける個別接種、高齢者施設などでの巡回接種がある。開始直後は配布量が限られるため、巡回接種を優先する自治体もある。
 政府は5日以降、東京、神奈川、大阪の3都府県に各4箱(計3900回分)、その他の44道府県に各2箱(計1950回分)の高齢者向けワクチンを配布。5月2日までには全市区町村に少なくとも1箱が行き渡り、6月末には対象者全員が2回接種できる量が供給される見通し。その後は基礎疾患を持つ人や一般の人に拡大されるが、開始時期は未定だ。
 厚生労働省によると、先行する医療従事者への接種では今月4日までに、強いアレルギー症状のアナフィラキシーの疑い例が350件報告された。接種後の死亡例も6件確認されたが、ワクチンとの因果関係は分かっていない。
 接種当日に37.5度以上の熱がある場合や、ワクチンに含まれる成分でアナフィラキシーが出たことがある人などは接種できない。同省は自治体などに、副反応に備えて接種後15~30分ほどの経過観察を求めている。
 2月に始まった医療従事者への先行接種では、今月9日までに150万回超のワクチンが打たれ、50万人近くが2度目を終えた。 (C)時事通信社