三井不動産などホテル事業を展開する大手各社が、定額料金で複数のホテルを使えるサブスクリプションの宿泊サービスを相次いで打ち出している。新型コロナウイルス流行でテレワークが普及し、働き方や生活スタイルが多様化する中、観光地に滞在しながら働く「ワーケーション」などの需要を狙う。コロナ禍で苦戦する観光や出張に次ぐ新たなニーズの獲得につながるか注目される。
 三井不が始めたのは「サブ住む」。月額15万円の固定料金と1泊500円または2000円の利用料金で、全国35施設を利用できる。JR東日本傘下の日本ホテルは、20万円で30泊できる「ホテル定期券」を発売。うち1泊は高級ホテルの「東京ステーションホテル」か「メズム東京」を使える特典付きだ。
 東急も全国39施設を30泊当たり18万円で使える「ツギツギ」の利用者募集を始めた。同社の担当者は「好きなときに、好きな場所で、自由に暮らしてほしい」と話す。
 利用頻度などによるものの、1泊当たりに換算すると割安になっており、いずれも同伴者1人まで無料で利用できる。各地のホテルを転々とめぐる人や、平日は職場に近い都心、週末はグレードの高いホテルを利用する人もいて、「思った以上にさまざまな使い方をされている」(三井不)という。
 各社とも今回は人数を100人に限定して実施し、手探りで消費者のニーズを確かめている状況だ。ただ滑り出しの反応は良く、今後の追加募集など継続的なサービスにつながりそうだ。 (C)時事通信社