ロシュは昨日(4月12日)、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する中和抗体casirivimab+imdevimabの皮下注によるカクテル療法の有効性などを検討する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)REGN-COV2069の結果を発表した。同カクテル療法の施行により、SARS-CoV-2陽性者の同居者における症候性新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症リスクが81%低下し、症状の持続期間が大幅に短縮したという。(関連記事「抗体カクテル療法で入院・死亡リスク7割減」)

陽性者と同居の抗体非保有または無症状者1,505人が対象

 米国立アレルギー感染症研究所と共同で実施されたREGN-COV2069の対象は、SARS-CoV-2陽性者と陽性判定前の4日以内に同居しており、SARS-CoV-2抗体を保有しないまたはCOVID-19の症状がない1,505例。皮下注によるcasirivimab+imdevimabの1,200mg単回投与群(カクテル療法群)753例と皮下注によるプラセボ群752例にランダムに割り付けた。

 主要評価項目はランダム化後29日時点までにおける症候性COVID-19患者の割合で、症状の持続期間なども検討した。

 試験の結果、カクテル療法群ではプラセボ群に対し発症リスクが81%有意に低下した(1)。

表1. COVID-19非発症者に対するカクテル療法の効果

 また、症候性患者の平均症状持続期間は、カクテル療法群では1.2週間とプラセボ群の3.2週間に比べ大幅に短かった。

無症候性患者が症候性患者となるリスクが31%低下

 さらに、同試験以前に感染が確認されていなかった無症候性患者204例をカクテル療法群100例、プラセボ群104例にランダムに割り付けた検討も実施。ランダム化後29日時点までの症候性COVID-19発症リスクについて、カクテル療法群はプラセボ群に対し31%低下した(2)。

表2. 無症候性COVID-19患者におけるカクテル療法の効果

(表1、2ともリリースを基に編集部作成)

 なお、同試験において新規または重大な有害事象や注射部位反応は観察されなかった。

 同社によると、試験の詳細な結果は速やかに米食品医薬品局や欧州医薬品庁などの規制当局に共有される予定であるという。

(陶山慎晃)