与野党幹部が25日投開票の衆参3補欠選挙・再選挙で、「まん延防止等重点措置」が東京都などへ適用された12日以降も続々と応援に入っている。政府が県境をまたぐ移動自粛を要請する中、与野党ともに「選挙は不要不急ではない」と主張。次期衆院選の試金石となる3選挙に負けられない事情もある。一方、菅義偉首相は現地入りを見送る方向だ。
 立憲民主党の蓮舫代表代行は14日、参院長野選挙区補選のため、同県飯田市などを訪問。13日には、自民党の山口泰明選対委員長が参院広島選挙区再選挙で広島を訪れ、立憲の枝野幸男代表も衆院北海道2区補選のため、札幌市で支持を呼び掛けた。
 自民党は北海道2区で候補擁立を見送ったが、長野と広島については、各業界団体と関係の深い所属議員らに支援を訴えるよう指示。密を避けるなど感染対策を講じた上で、今後も党幹部らの投入を検討しており、今週末には閣僚が広島を訪れる予定だ。加藤勝信官房長官は14日の記者会見で、「選挙は民主主義の根幹。不要不急には当たらない」と強調した。
 立憲など野党側もPCR検査など感染防止を尽くした上で選挙戦に臨む方針。国民民主党の玉木雄一郎代表は広島入りを検討しており、東京を離れる際には検査を受けているという。共産党の穀田恵二国対委員長は14日の会見で「選挙は不要不急ではない。堂々と戦いたい」と述べた。
 しかし、新型コロナウイルスの新規感染者は東京都などで増加している。自民党中堅は「感染状況を考えたら本当は行かない方がいい」と指摘。同時に、「選挙の情勢が厳しいからそうも言っていられない。何もせずに負けたら目も当てられない」と本音を漏らす。
 一方、自民党幹部は首相の選挙区入りについて「重点措置が出ているのに首相が行くと批判される」として見送る考えを示した。首相は選挙買収事件で当選無効となった河井案里前参院議員の広島選挙区擁立を主導した経緯があり、首相周辺は「手出しができない」と語った。 (C)時事通信社