財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は15日に分科会を開き、社会保障制度について議論した。財務省は、医療機関が減収を懸念して新型コロナウイルス患者の受け入れをためらわないよう、簡便な支援方法の検討を提言。具体的には、収入が減少した病院に対し、一定の条件を満たせば前年や前々年の同じ月と同水準の診療報酬を支払う臨時措置の導入を示した。
 政府は新型コロナ対策として、病床確保や医療従事者の支援などにこれまで約8兆円の国費を充ててきた。コロナ患者を受け入れている病院は、人員の制約や院内感染防止のため、通常の医療体制の縮小を迫られている。経営が厳しい病院もあり、コロナ禍が長期化する中で安定的な医療提供体制の継続が課題となっている。
 財務省は、減収を穴埋めする臨時措置を適用する条件として、一定数のコロナ患者の入院受け入れや、医療従事者の処遇の維持・改善を挙げた。コロナ患者に対応していない医療機関にも講じられてきた支援策については、予算が限られていることを考慮して見直しが必要だとした。
 また同省は、雇用維持に協力した企業への助成金などで雇用保険財政が急激に悪化していることを受け、労使が折半で負担している保険料の引き上げを検討するべきだと指摘。国庫負担割合の引き上げには慎重な姿勢を示した。 (C)時事通信社