東京や京都など3都府県に新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が適用されて初の金曜日となった16日夜、適用地域の繁華街では多くの人が屋外で集まり、マスクをせず飲酒を楽しむ姿が見られた。東京・新橋の公園は人でごった返し、「お花見みたい」とはしゃぐ人も。深夜も営業を続ける飲食店には行列ができ、時短要請を守っている店主からは恨み節も漏れた。
 新橋駅前のある居酒屋では、仕事を終えたスーツ姿の男女が次々に訪れ、午後7時ごろ50余りの席が全て埋まった。男性店員は「緊急事態宣言中はほとんど人がいなかったが、今回のまん延防止措置の影響は全く感じない」と話す。
 「飲み足りないね」。午後7時半ごろ店を出た男性2人組は、早朝まで営業している焼き鳥店を検索。店に着くと、既に10人以上が列を作っていた。「深夜営業頑張ってます」と立て札がある別の居酒屋にも長蛇の列が。時短営業を守って8時に店じまいをした懐石料理店「花懐道」の店主、芳賀啓さん(79)は「店内に仕切りもないのに遅くまで営業を続けている店がある。そのうち怒られるんじゃないか」とあきれ顔で話した。
 午後8時半。店に入れなかった人々がコンビニで酒やつまみを買い、次々に新橋駅近くの公園に集まり始めた。9時を過ぎると酔客は100人近くに増え、地面に座って宴会を始める人も。近くの飲食店の従業員がパックに詰めたたこ焼きや唐揚げを売り始め、公園周辺はまるで花見のような雰囲気になった。
 入社1~2年目の友人同士で訪れたという20代男性は、缶チューハイを片手に「他に飲むところがないから消去法でここを選んだ」と悪びれる様子はない。40代の男性2人組は「ロックダウンした方がいい」「緊急事態宣言なら外出自粛を守ろうと思う」とばつが悪そうに話した。
 京都市でも、多くの店が閉店を迎えた午後8時以降、鴨川周辺で「屋外飲み」を楽しむ人たちの姿があった。三条大橋では、雨宿りをしていた男女10組が酒を片手に談笑。在日外国人の仲間と集まって酒を飲んでいたモロッコ出身の男性は「コロナは怖いし、政府の対策も理解できる」と話し、こう続けた。「それでも、24時間家にいるなんてもうできない」。 (C)時事通信社