昨年10~11月に人工妊娠中絶手術を受けた約2000人のうち、約8%が新型コロナウイルスの影響があったと推定されることが20日、厚生労働省研究班の全国調査で分かった。パートナーの収入減など経済的な理由が多く挙げられた。
 研究班は昨年10月15日~11月14日に中絶手術を実施した医療機関のうち、178施設で医師らが聞き取った中絶理由などを分析した。
 それによると、手術を受けた1965人のうち、152人(7.7%)がコロナの影響があったと回答。25~29歳が46人で最も多く、20~24歳35人、30~34歳30人と続いた。
 152人に理由を三つまで選んでもらったところ、「パートナーの収入減や失業」(87人)や「自身の収入減や失業」(74人)が目立ち、「妊娠期間中の感染が怖い」(42人)も多かった。外出自粛に伴い増加が懸念された家庭内暴力(DV)による妊娠を理由とした中絶はなかった。
 研究班は「経済力があれば出産を選択できた可能性がある」と分析。「コロナの影響は所得が比較的少ない人などに大きい。相談体制や経済的な支援が必要だ」としている。 (C)時事通信社