新型コロナウイルスの感染拡大を受けた、東京都による3度目の緊急事態宣言の要請。都民の間には21日、期待と不安が交錯した。休業要請などの強い措置で人出減少に期待する声の一方、「緊張感はない」と冷めた見方も広がる。
 東京・銀座では、主婦金田朱美さん(54)が「外出などの楽しみがなくなり残念だが仕方ない」と複雑な表情。「(まん延防止等重点措置では)強い危機感を持てなかった。商業施設などが休業になれば人出は減るだろう」と効果に期待した。
 新宿区の20代の女子大生は「しょうがない」と理解を示しつつも、「大学の授業はどうなるのか。せっかく対面授業が増えてきたのに」とこぼした。「バンドのサークル活動も自粛になるかも」と表情を曇らせた。
 「テレワークが増え、直接の商談が難しくなる」と仕事への影響を懸念するのは中央区の会社員岡本隆さん(57)。宣言発出後は飲食店を訪れるのも「控えるようにする」と話した。
 音楽活動のため、渋谷区を訪れた静岡県三島市の大学生西村綾太さん(18)は「1、2回目は『緊急』という強い言葉に気を引き締めていたが3回目はうんざり。正直、緊張感が薄れている」と冷めた反応を見せた。
 5月の大型連休を観光需要の起爆剤にしたいと期待していた人々には失望が広がる。浅草の土産物店「静岡屋」の店長朝比奈裕次さん(50)は「観光業はすでに大打撃を受けている。さらに人出が減れば、追い打ちをかけられるようなものだ」と肩を落とした。 (C)時事通信社