救急搬送で7時間待ち、療養ホテルで酸素吸入―。大阪府では、新型コロナウイルス感染者の急増に病床運用が追い付かず、入院できない患者が出始めた。自宅で死亡するケースも相次いでおり、往診体制の強化など対応を急いでいる。
 府内の重症病床は満床状態が続き、軽症・中等症病床も実質的な使用率は85%を上回る。入院調整が厳しさを増しており、自宅療養者が約9200人に上り、療養先調整中の患者も2900人を超す。
 大阪市消防局は今月16~18日、自宅療養中のコロナ患者から119番を38件受理。うち26件で搬送先が見つからず救急車が現場で1時間以上待機し、中には7時間20分に及んだケースもあった。
 自宅療養や搬送待機中などに自宅で死亡した患者は3月以降に9人出ており、府はコロナ患者を一時的に搬送する待機ステーションを大阪市内に設置。医療スタッフを常駐させ入院先が見つかるまでの間、治療を続けることにした。
 府は療養先とした全13カ所のホテルに3室ずつ酸素吸入機器を配備するほか、府内の医師会などと連携し、オンライン診療や往診体制の強化も急ぐ。
 コロナ病床確保のため、不急の手術延期を病院に求め、重篤な患者を搬送する3次救急も一部制限。一般医療に大きな影響が出ているが、入院が必要な新型コロナの重症者は今後2週間にわたり増加が続く見込みだ。 (C)時事通信社