【ソウル時事】北朝鮮が新型コロナウイルス流入防止のために昨年から行っている対中国境封鎖について、北朝鮮側が数日前、韓国の民間支援団体に対し、非公式に「解除した」と連絡してきたことが分かった。
 韓国の対北朝鮮民間支援団体で構成する「民族和解協力汎(はん)国民協議会(民和協)」の李鍾杰代表常任議長が23日、取材に対し明らかにした。
 韓国の支援団体は、中国を経由し中朝国境を通じて人道支援物資などを送ることが多い。李氏は「形式的には封鎖が解除されたが、まだ(交流は)円滑な状態ではない」と語っており、実際に国境をまたいだ支援活動が再開されるのはもう少し先とみられる。
 北朝鮮は中国で新型コロナの流行が明らかになった昨年1月から国境を封鎖。国際社会による制裁と重なって貿易量が激減し、経済は極めて厳しい状況にある。このため、本格的に貿易を再開するため近く国境封鎖が解除されるのではないかと観測が広がっていた。
 韓国統一省によると、今月15日の故金日成主席生誕日を祝う各種行事は、大幅に縮小された昨年と違って例年通りに行われている。北朝鮮は防疫対策に一定程度自信を深めているもようだ。
 李氏は再開が見込まれる支援事業の具体的な内容は明らかにしなかった。ただ「代表的な例として、山林緑化事業への協力は新型コロナの中でも準備してきている」と述べ、北朝鮮との間で協議が進んでいると説明した。南北関係は悪化しているが、民間レベルの協力を受け入れる意向は北朝鮮にはあるという認識を示した。 (C)時事通信社