【パリ時事】フランスの次期大統領選まで、あと1年となった。最新の世論調査によると、2017年の前回選挙と同様、エマニュエル・マクロン大統領(43)と極右「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン党首(52)が決選投票に進む可能性が高い。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が大打撃を受ける中、ワクチン接種の迅速化や景気回復など、一連のコロナ対策の成否がカギとなる。
 「われわれは戦争状態にある」。マクロン氏は昨年3月、感染拡大防止に向けた最初のロックダウン(都市封鎖)を発表した演説でこう繰り返し、国民に連帯を呼び掛けた。
 しかし、マスクの管理をめぐる不手際やワクチン接種の初動の遅れにより、政府に批判が集中。依然収束が見通せず、現在3回目の外出制限下にある国民は不満を募らせている。政治学者のマダニ・シュルファ氏は「大統領選は国家的な責任問題の決着をつける場になるだろう」とみる。
 大統領選は22年4月下旬の第1回投票で上位2候補を選出し、5月初旬の決選投票で新大統領を選ぶ日程が有力。
 マクロン氏はまだ正式に再選出馬の意向を明らかにしていない。ルペン氏のほか、前回大統領選の第1回投票で19.6%の票を獲得した急進左派「不屈のフランス」創設者のメランション下院議員、保守系のベルトラン氏らが既に出馬を表明。イダルゴ・パリ市長の社会党からの出馬もささやかれる。
 今月11日付の日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュが報じた世論調査によれば、想定されるいずれのシナリオでも、マクロン氏とルペン氏が決選投票に進むという結果になった。第1回投票でのマクロン氏の予想得票率は23~28%、ルペン氏が25~27%と伯仲。決選投票ではマクロン氏が54%対46%でルペン氏を破ると予想した。
 世論調査では若年層の間でルペン氏の支持率が高い傾向にあるものの、政治学者のトマ・ゲノレ氏は「棄権率の高い世代だ」と指摘。前回選挙でマクロン氏の支持率が当初低かったことを挙げ、「結果を予想するには早過ぎる」と慎重な見方を示している。 (C)時事通信社