政府は、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用を求める自治体が増えていることに、警戒感を強めている。対象になると国の財政支出が増えるため、安易に認めることには否定的。まずは各地域の自主的な取り組みの効果を見極めた上で、感染状況や医療提供体制などを十分精査し、必要性を慎重に判断する方針だ。
 加藤勝信官房長官は26日の記者会見で、三重県などが重点措置の適用要請を検討していることに関し、「既に実施されている対策の効果を含め、(国と自治体が)認識の共有化を図りつつ、専門家の意見も踏まえて機動的な対応を図っていきたい」と述べた。
 政府関係者は、各自治体が独自の対策に全力を挙げる必要があると指摘。その上で、重点措置の適用は「やれることをやって、それでも駄目だ、ということになってからだ」と語った。
 重点措置は特別措置法に基づくもので、緊急事態宣言に準じた権限が知事に与えられる。飲食店の営業時間短縮の要請に応じた中小企業は1店舗当たり1日4万~10万円、大企業は最大20万円の協力金が支払われる。
 国が自治体に配分する地方創生臨時交付金が財源となるため、適用対象が増えると国の財政を圧迫することにつながる。政権内からは「まん延防止はカネがかかる」(幹部)との本音も漏れる。
 現在の対象は宮城、埼玉、千葉、神奈川、愛知、愛媛、沖縄の7県。5月11日が期限となっている。 (C)時事通信社