【ニューデリー時事】国際協力機構(JICA)がインドで、新型コロナウイルス感染予防のため、子供たちに爪切りと手洗いを習慣付ける取り組みを進めている。日本企業が爪切りや、水道がない場所での手洗い用器具を提供。素手で食事をすることも多いインドで、感染症全般の予防にもつながると期待されている。
 コロナ感染が再拡大する前の1月下旬、北部ウッタルプラデシュ州スラナ村で実施された第1回講座には、7~14歳の子供約20人が集合。JICA駐在員の大地田清佳さん(38)=兵庫県芦屋市出身=らの説明に耳を傾けた。
 大地田さんによると、村は貧しく、子供たちは普段、かみそりで爪を削っており、残った爪と皮膚の間に汚れがたまりやすいという。家には手洗いができる水道もない。
 説明には、刃物メーカー貝印が提供した爪切りや、住宅設備大手LIXIL(リクシル)が開発した、ペットボトルを使った簡易給水器を使用。講座後は子供に配布している。
 JICAは取り組みに合わせ、正しい手洗い方法を伝える日本の漫画をヒンディー語に翻訳。ユーチューブでも配信している。3月にコロナの感染が再拡大してからは、子供へのオンライン講座でも紹介した。
 講座は、ヒンディー語で「良い習慣」を意味する「アッチー・アーダト」と名付けられた。大地田さんは「コロナだけでなく、世界で子供の死因として2番目に多い下痢も、正しい手洗いで4割が防げるというデータがある。長期的に手洗い習慣を身に付けてもらうことが重要」と意義を強調。オンラインを含め、計1億人の子供に習慣改善を訴える予定だ。 (C)時事通信社