4都府県に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される中で迎えた大型連休。休業や無観客開催などの要請対象となった事業者には「協力金では赤字」「納得できない」などと不満が渦巻き、応じるか判断が割れている。東京都内では深夜まで酒の提供を続ける飲食店も目立ち始めたが、無観客とせず営業を続けてきた寄席は一転、休演に踏み切った。
 前回の宣言中に都が出した時短命令をめぐり訴訟中のレストラン運営会社「グローバルダイニング」は、運営する店舗の大半で時短営業や休業要請に応じず、酒類の提供も続けている。長谷川耕造社長は以前から「緊急事態と思えない」「時短営業では事業、雇用の維持は無理」などと同社サイトで主張。今回も「休業命令には従うが、要請レベルなら応じない」(広報担当者)と強気だ。
 目黒区内のあるガールズバーの女性店長(30)は「協力金をもらっても、店の家賃や人件費でばりばり赤字。ロックダウン(都市封鎖)しない限り休業の選択肢はない」と話す。最寄り駅周辺では、通常営業を続けるガールズバーやキャバクラの呼び込みが増えているといい、別のバーの男性経営者(35)は「仕方なく休んでいるが、今回の要請には全然納得できていない。誠意を見せず『お願いします』しか言わない政府もいいかげんにしろと思う」と憤る。
 浅草演芸ホール(台東区)など4カ所の寄席は当初、落語などの公演が無観客開催の要請対象から除外される「社会生活維持に必要なもの」に当たると判断。客席を減らして営業を継続していたが、4月28日に「改めて都から休業要請を受けた」として、5月1~11日の臨時休館を発表した。
 バッティングセンターやゴルフ練習場は、都の基準では無観客の要請対象である「運動施設」に当たる。ただ、「浅草バッティングスタジアム」(同)は手袋装着や人数制限といった対策を徹底した上で、来店を受け入れることにした。榎本泰士社長(48)は「お客さんは観客ではなく、全員がプレーヤーだと考えている。都の基準は分かりにくいが、もし何か言われても責任は自分自身で取る」と話した。 (C)時事通信社