新型コロナウイルスをめぐる緊急事態宣言が生活困窮者に打撃を与えている。炊き出しには、これまで少なかった若者や親子連れなどの姿も目立つようになった。「最初の宣言から1年が経過し、困窮者の精神状態は疲弊している」と支援団体。救済活動は、ゴールデンウイーク(GW)中も休むことなく続く。
 東京都千代田区の聖イグナチオ教会では3日、約40団体が参加する「新型コロナ災害緊急アクション」などの主催で、「大人食堂」と銘打った食料配布が行われた。会場に足を運んだ路上生活者らに、弁当150食や肌着、マスクなどを配布。生活相談にも応じた。
 シングルマザーで、娘と共に訪れ弁当を受け取った30代のアルバイト女性は、コロナの影響で仕事が激減。「生活が厳しくなってきており、このようなイベントは本当にありがたい」と表情を緩めた。
 支援の動きは宿泊施設でも。大阪市西成区のホテル運営会社「JUNON」は、系列2ホテルで1泊390円の宿泊プランを再開。1月に続く2度目のキャンペーンで、今回は100室を用意した。同社の角谷正樹さんは「職を失った人の就職活動拠点などに利用してほしい」と話す。
 厚生労働省のまとめでは、昨年2月以降、新型コロナの影響で解雇や雇い止め(見込みを含む)された人は10万人超。一般社団法人「反貧困ネットワーク」の瀬戸大作事務局長によると、家賃滞納などで家を追い出されるケースが続出し、特に2度目の緊急事態宣言が出た1月以降は急増。年代や性別、国籍を問わず困窮が広がっているという。瀬戸さんは「行政機関には、かなりまずい状態だとしっかりと認識してほしい」と訴えている。 (C)時事通信社