【ロンドン時事】世界のペット産業は2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響により活況を呈した。欧米など多くの国でロックダウン(都市封鎖)が実施され、つながりを求めて新たにペットを飼う人が増加したことなどが背景にある。こうした中、飼い主をターゲットとしたサービスも拡大している。
 米ペット用品協会(APPA)の統計によると、同国ペット産業の規模は20年、史上初めて1000億ドル(約11兆円)を突破した。別の調査では、ペット用品の市場規模は世界全体で、前年比8.7%増の堅調な伸びを示した。
 背景には、ペットを飼い始めた人の増加のほか、外食や旅行が制限され、飼い主がペット用品向けの支出を増やしたこともある。21年についても、市場の拡大が続くと見込まれている。
 この傾向を踏まえ、ペット連れを想定したサービスを始める企業も増えている。米ホテルチェーン大手ヒルトンは17日から英国とアイルランドで、愛犬のための特別な食事メニューを提供すると発表した。コロナ後に犬と一緒に旅行する宿泊客の増加を見越し、動物栄養学の専門家と共同開発したという。
 犬用には「じっくり煮込んだビーフブリスケット(牛胸肉)」「グルテンフリーのトマトパスタ」など手の込んだメニューが並ぶ。英国では同日から都市封鎖が一部解除され、ホテルの営業再開が認められる。ヒルトン英国・アイルランドのジュリー・ベイカー副社長は「コロナ後に飼い主が、毛皮をまとった『家族』に特別なご褒美を与えられるようにした」と語った。 (C)時事通信社