新型コロナウイルスの感染拡大が続き、オンライン学習の機会が増える中、子どもの近視が加速すると懸念されている。文部科学省は眼科医ら専門家と協力し、パソコンやタブレットといった端末を使用する際には、目と画面を30センチ以上離すことなどを呼び掛けている。
 文科省は、全国の小中学生に1人1台の端末配備を進めてきた。同省が定めたコロナ下での学校運営のガイドラインで、各地の教育委員会などが感染拡大地域で休校を検討する場合、オンラインの活用を含めて学習の継続に努めるよう要請している。今回の緊急事態宣言を受け、大阪市教委が市立小中学校で自宅でのオンライン学習と、プリント学習を組み合わせて対応している。
 一方、近年子どもの視力は悪化の一途をたどっている。2019年度の学校保健統計調査では、裸眼での視力が1.0未満の子どもの割合が小学校で34.57%、中学校57.47%、高校は67.64%といずれも過去最高を更新した。文科省幹部は「教育のデジタル化が進んで子どもの目がさらに悪くならないよう、最新の医学的知見に基づいて対応することが重要だ」と話す。
 文科省は端末の配備に伴い、目と画面の距離のほか、画面の明るさを調整するなどして目の健康に配慮するよう各地の教委などに求めた。これに合わせて日本眼科医会は、子どもの目の健康について啓発する漫画を作成。長時間のオンライン学習により、目の疲れだけではなく頭痛や肩こりを引き起こす恐れがあるとして、学校の休み時間を利用して体を動かすことを呼び掛けている。
 別の文科省幹部は「学校と家庭の双方で学習の様子を確認し、子どもの目を守ってほしい」と話している。 (C)時事通信社