政府が期限延長に追い込まれた新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言。3度目の今回、政府は東京や大阪など4都府県について17日間の「短期集中」対策による感染減を目指したが、新規感染者数は高止まりした。専門家からは「17日間での解除がもともと無理だった」との声が上がり、施設休業の緩和策には批判も出た。
 宣言期限が11日に迫る中、厚生労働省の専門家組織は6日夜、感染者の増加傾向が続き、重症者、死者も急増しているとの現状分析を公表した。メンバーの一人は「政府は5月11日までという目標を決め、『そこまで頑張ろう』というふうにしたのだろう。ただ、宣言の効果は10日~2週間後に出る。17日間で解除できるとは誰も思っていなかった」と振り返った。
 その上で、「最初から1カ月間だと長くて付いていけないかもしれないし、今回みたいに細切れだと余計に付いていけないかもしれない。どちらが良かったかは分からない」と話した。
 東京医科大の浜田篤郎特任教授(渡航医学)は「感染者数が急増して医療崩壊寸前だった大阪や兵庫などの関西圏では、宣言をもっと早期に出すべきだった」と指摘し、「関西圏を17日間で改善させるのは無理があったのでは」と述べた。
 政府は延長に際し、大型商業施設への休業要請を見直して午後8時までの営業時間短縮を求める。浜田氏は「変異ウイルス拡大が続く中、対策緩和は流行防止に向けて人の流れを抑えるという目的に合わない。延長と緩和はアクセルとブレーキを同時にかけるようで、ちぐはぐな印象だ」と疑問視。「政府は宣言延長で何を目指すのか、国民にもっと分かりやすく説明し、理解や協力を得るべきだ」と訴えた。 (C)時事通信社