手負いの日本ハムにとって価値ある1勝になった。1軍選手ら7人を含む計13人が新型コロナウイルス陽性判定を受け、4試合が延期となった後の再開初戦。濃厚接触者を含む離脱者10人は全員が野手で、打線には代役が多く名を連ねた。最も光ったのがチームの元気印、杉谷だった。
 1番二塁で先発。三回は2死で打席に立ち、外へ逃げるシンカーを捉えた打球は右翼席ぎりぎりに飛び込む先制ソロに。今季初安打がチームを勢いづける一発となり、拳を握った。2―1と勝ち越した後の五回にはスクイズを決め、「根性でバントした」。必死でボールに食らい付いた。
 今季はなかなかヒットが出ず、4月上旬に2軍落ち。新型コロナの影響という思わぬ形で1軍昇格し、きっちり起用に応えた。
 杉谷が「練習らしい練習はできていなかった」と話すように、2日から4日間はチーム活動が停止。前日の6日に調整を行ってこの日に臨んだ。準備もままならない中でつかんだ勝利に、チームの誰もが認めるムードメーカーは「こういう状況だけど、前のめりになって戦っていくしかない」。頼もしい言葉で、今後を見据えた。 (C)時事通信社