新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、日本感染症学会などは8日、変異株に関する緊急シンポジウムを横浜市内で開催した。最新の知見を発表する学術講演会の中で開いたもので、専門家は「従来株より感染力が強い全く別のウイルスと考えていい。ワクチンが十分行き渡るまでは強力な対策を取らざるを得ない」と訴えた。
 国立感染症研究所の鈴木基・感染症疫学センター長は、置き換わりが急速に進む変異株の大半を占める英国型の感染力は、従来株の1.5倍と分析。従来株なら1月以降に発令・適用した緊急事態宣言やまん延防止等重点措置で制御できたはずだが、大阪などでは新規感染者数が下がっていないとした上で、「従来と同じ対策では全く立ち行かない新しいウイルスが出てきていると考えなくてはいけない」と強調した。
 鈴木氏は「特に40、50代における重症化リスクが高い傾向もみられる」とし、「危機感を持って対応しないといけない」と呼び掛けた。
 同研究所の斎藤智也・感染症危機管理研究センター長は「封じ込められるチャンスはごくごく初期に限られる」と指摘。「地域的に偏りがない検査体制をつくるのが非常に重要。疫学的な調査能力を一体的に向上させるのが必要だ」と訴えた。 (C)時事通信社