高齢者の新型コロナウイルスワクチンの接種が各地で本格化しているが、申し込みが殺到し、一部自治体は対応に苦慮している。慣れないインターネット予約もネックで、若者らが操作を手伝う自治体も出ている。
 人口最多の横浜市では、3日午前9時から80歳以上の市民約34万人を対象に集団接種の予約受け付けを始めたが、専用サイトとコールセンターにアクセスが集中。45分で中止するトラブルがあった。サイトは1分間100万件に対応できるよう準備していたが、想定の倍の200万件が集まり、システムに不具合が生じた。
 市は「子や孫を動員した例もあったようだ」と分析。「見通しが甘かった」と陳謝し、1分間600万件まで処理できるようサーバーを強化。5日に再開し、6日までに7万6509回分の予約受け付けを終えた。次回10日からは75~79歳の約19万人も加わり、その後も対象は増える。市はサーバーの再増強や一部年齢層への個別通知の発送日を遅らせるなどして集中を緩和する。
 高齢者が約60万人いる名古屋市では4月下旬、集団接種の予約を受けるコールセンターを100回線で始めたが、すぐつながらなくなり、予約サイトもアクセスが集中。一度に接種券を送ったことも裏目に出て、区役所に市民が詰め掛けた。
 現在5、6月分の枠は既に埋まり、市は7月分の予約に向け今月10日に電話回線を150に、6月には200に増やす。それでも「人手に限界がある」(担当者)ため、ネット予約やかかりつけ医での個別接種を呼び掛ける。
 東京都世田谷区は4月28日から、75歳以上の受け付けを電話とネットで開始。今も電話は時間帯によってつながりにくいが、ネットは比較的スムーズという。「スマートフォンはあるがネット予約の方法が分からない人もいる」(担当者)ため、区は今月8、9両日、職員がサポートする場を28カ所で急きょ設けることにした。
 ネット予約の支援では、神戸市が大学生らを募り、「お助け隊」として区役所などに配置。大型連休中は約160人が対応し、「非常にスムーズに案内できた」(担当者)。福島市も10日から、スマホ予約を手助けする学生サポーターを市役所などに配置する。 (C)時事通信社