【ロンドン時事】英イングランドで6日投票が行われた地方選は、10日までに結果が判明、ジョンソン首相率いる国政与党・保守党が、国政最大野党・労働党の伝統的地盤を奪うなどして快勝した。新型コロナウイルスのワクチン計画が順調に運び、社会が正常化に向かいつつある中、「コロナとの戦い」での政権の指導力が評価された。
 改選対象はイングランド143自治体の議会。ロンドン市長を含む13首長選など各種選挙も同時実施され、2019年の総選挙以降で「最大の有権者による試験」(英メディア)となった。労働党党首に昨年就任したスターマー氏にとっては初めての選挙の洗礼だった。
 BBC放送の集計によると、保守党は235議席増の2345議席を確保。対する労働党は、長年の牙城だった北東部ダラムの自治体議会で過半数を失うなど、326議席減の1345議席と惨敗した。
 労働党は6日の下院ハートルプール選挙区補選でも、同選挙区が創設以来の安全区だったにもかかわらず保守党候補に議席を奪われる「歴史的敗北」を喫した。
 BBCの推定では、地方選の結果を総選挙に反映させた場合、保守党は全体の36%を得票した計算。労働党は29%。選挙分析の第一人者、ストラスクライド大学のジョン・カーティス教授はBBC電子版への寄稿文で「ワクチン計画の進展で、有権者がパンデミック(世界的大流行)の最悪の時期は過ぎたと考えたことなどが与党に有利に働いた」と分析。英国は新型コロナで死者12万7000人超と欧州最悪の被害を出したが、世界に先駆けてワクチンの大規模接種を展開、現在流行は落ち着きを見せている。
 一方ロンドン市長選、中部グレーター・マンチェスター市長選では共に労働党の現職候補が再選を果たした。6日はウェールズとスコットランド両議会選も行われ、ウェールズは労働党、スコットランドは英国からの独立を掲げる自治政府与党スコットランド民族党(SNP)が勝利した。 (C)時事通信社