近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングスが、親会社の近鉄グループホールディングスなどから400億円規模の資本支援を受ける方針を固めたことが11日、分かった。近鉄グループのほか、三菱UFJ銀行、三井住友銀行が支援する。新型コロナウイルス感染拡大で旅行需要が落ち込み、昨年12月末時点で34億円の債務超過に転落したが、今回の支援で解消を狙う。
 KNTは2021年3月期、コロナ禍で業績低迷に拍車が掛かり、連結純損益が過去最悪の285億円の赤字(前期は74億円の赤字)に陥る見通し。財務の立て直しのため優先株を発行し、近鉄グループや取引銀行がこれを引き受ける方向で調整している。
 KNTはまた、店舗の統廃合も進め個人向け店舗の3分の2を閉めるほか、24年度までに従業員の3分の1を削減する方針。これらの合理化策を進めて22年度に約200億円のコストを圧縮し、黒字転換を目指す。KNTは21年3月期決算を12日に発表する予定。
 親会社の近鉄グループは11日、財務基盤を安定させるため、傘下企業とともに保有している物流大手、福山通運の株式約17%を約338億円で同社に売却すると発表した。
 旅行業界では、コロナ禍に伴う外出自粛で旅行需要が消失し、各社の経営状況は急速に悪化。KNTのほか、JTBも日本政策投資銀行への支援要請を検討している。 (C)時事通信社