【ワシントン時事】米東部の大動脈をなす石油パイプラインがサイバー攻撃を受け、稼働停止に追い込まれた問題で、米政府は10日、ロシア系のハッカー集団「ダークサイド」の犯行と断定した。同集団は金銭目的だと主張。身代金を要求するウイルス「ランサムウエア」の攻撃に対し、民間部門が担う米社会の基幹インフラの脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りになった。
 被害に遭ったパイプラインは南部テキサス州からニューヨーク港を結び、東海岸に供給されるガソリンやジェット燃料の45%を輸送する。運営会社コロニアル・パイプラインは10日、復旧が早くても「今週末」になるとの見通しを示した。ロイター通信によると、燃料の供給不足からガソリン価格の高騰も予想され、米輸入業者は欧州からの供給に向けタンカーの手配を始めた。
 ダークサイドは10日、ウェブサイト上で「金もうけだけがわれわれの目的で、社会に混乱を招くことではない」と表明した。米メディアによると、同集団は昨年夏ごろから活動を活発化。バイデン大統領は「現時点でロシア(政府)が関与した証拠はない」と指摘する一方、事態への対応でロシアが責任を果たすよう求めた。 (C)時事通信社