財務省が13日発表した2020年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は、前年度比3.8%減の18兆2038億円の黒字となった。黒字の減少は3年連続。新型コロナウイルス感染拡大の影響で訪日外国人旅行者が激減し、旅行収支が過去最大の落ち込みを記録したことが影響した。
 訪日客の消費から日本人の海外旅行での消費を差し引いた旅行収支の黒字は、89.2%減の2645億円となった。この結果、旅行や輸送などのサービス収支は、3兆7330億円の赤字(前年度は1兆7172億円の赤字)に拡大した。
 配当や利子収入などを示す第1次所得収支は、4.0%減の20兆7797億円。金利の低下で利子の受け取りが減少した。
 輸出は8.6%減の68兆3225億円、輸入は13.3%減の64兆4179億円。輸出入の差額である貿易収支は3兆9047億円の黒字だった。エネルギー価格の下落で輸入の減少額が輸出を上回ったことから、黒字額は前年度の約8倍となった。
 21年3月の経常収支は、前年同月比37.3%増の2兆6501億円の黒字。前年同月にコロナ禍で大幅に下落した影響があり、高い伸びとなった。 (C)時事通信社