【カイロ時事】エジプトやサウジアラビアなどイスラム教徒が多い中東諸国では、イスラム暦で預言者ムハンマドが神の啓示を受けた最も神聖な月とされるラマダン(断食月)が終わり、13日からラマダン明け祝祭の期間を迎えた。外出や会食、礼拝で信徒が多く集う機会が増えることから、各国とも新型コロナウイルス感染拡大への警戒を一段と強めている。
 4月中旬に始まったラマダン中も人の往来が増え、エジプトでは新規感染者が拡大傾向にある。マドブリ首相は「第3波の重要局面にある」と指摘。祝祭期間中は店舗の営業時間短縮、公園や海水浴場の閉鎖のほか、医療体制の増強を決めた。
 チュニジアでは「最悪の公衆衛生上の危機を迎えている」(メシシ首相)と医療崩壊を懸念し、16日まで礼拝所封鎖や集会の禁止を指示した。また、サウジは礼拝などでの感染防止徹底を要請。保健省当局者は祝祭中もワクチン供給を続ける意向を示し、対象者に早期接種を促した。
 一方、イスラエルとの交戦が激化するパレスチナ自治区ガザでは祝賀ムードは一変。地元メディアによると、アッバス自治政府議長は「ガザでの空爆犠牲者を追悼する」として、ラマダン終了に伴う祝祭行事の中止を命じた。 (C)時事通信社