イタリア・ミラノのサンラッファエーレ病院の研究チームは、昨年春に新型コロナウイルスに感染して回復した患者らについて、再感染を防ぐ中和抗体が発症から8カ月続く例を確認したと発表した。論文が13日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
 感染したり、ワクチンを接種したりして中和抗体が生じると、いわゆる「免疫ができた」状態となる。新型コロナの免疫が続く期間はまだ分かっておらず、新たな変異株の出現とともに世界的な流行の動向に大きく影響する。日本では横浜市立大が昨年12月、中和抗体が半年続くと発表し、その後も調査を継続している。
 研究チームは昨年3~4月に発熱や呼吸困難などを訴え、入院するなどした患者150人から血清を採取。発症後2週間以内に7割の患者で中和抗体を検出できた。中和抗体の濃度は発症後5~8週間以降に徐々に低下したが、同6~8カ月に検査した46人でも検出できた。
 発症後早期に中和抗体ができれば、体内の感染拡大や症状悪化を抑えられる。もともとがんや肺、腎臓の慢性疾患などがある高齢患者では、中和抗体が早期にできず、死亡する例があった。中和抗体を人工的に生産する治療薬の開発と臨床試験が各国で進められており、実用化が期待される。 (C)時事通信社