北海道、岡山県、広島県への拡大が決まった緊急事態宣言。感染者増に歯止めがかからない中、住民らは14日、「対応が遅い」と政府への不満を募らせた。突然の方針転換に、飲食店では「もっと情報が欲しい」と困惑も広がった。
 道内の感染者の約7割が集中する札幌市。清掃業の女性(66)は「もっと早く宣言を出せば感染が広がらなかった」と話す。同市には9日にまん延防止等重点措置が適用されたばかりだが、市内の主婦(80)も「今の対応で収まらないのは明らか。対応が遅かった」と不満を口にした。
 困惑は重点措置の対象外だった函館市でも。函館朝市協同組合連合会の松田悌一事務局長(47)は「感染者が少ない地域も休業要請なのか。早く情報が欲しい」と声を上げた。大型連休中に比べ観光客の姿はまばらで、「人の少ない時期に行動を抑えても」と政府対応を疑問視した。
 感染が急拡大する広島県では、17、18両日に予定されていた公道での聖火リレーが中止となった。広島市の飲食店経営佐藤寛之さん(49)は「今は平常時ではないから」と理解を示す一方、「早く(宣言内容を)明確にしてもらわなければ、対応が難しい」と訴えた。
 大型連休明けに周囲で感染者が出るなどし、「コロナをより身近に感じるようになった」と話すのは同市の主婦(40)。先に宣言が出た東京都や大阪府の感染者はあまり減っていないとして、「効果は期待していない」とあきらめ顔だ。
 岡山県では宣言に先立ち、県独自の要請で、14日から岡山・倉敷両市の飲食店で酒類提供が見送られている。岡山市の居酒屋の40代店主は「発令後も酒を出せないことに変わりはないので、宣言による強力な措置の方がいい」と感染抑制に期待を寄せた。 (C)時事通信社