北海道と広島、岡山両県は16日、緊急事態宣言初日を迎えた。人通りが減った商店街はあったが、14日の方針決定から発令までの期間が短く、対応や周知が間に合わない商業施設も。「早く収束させて」。飲食店からは祈るような声が上がった。
 普段より人出が減った札幌市中心部。百貨店の運営会社「札幌丸井三越」は、週末休業を求めた北海道の要請への対応が間に合わず、時短営業を決めた。経営企画担当の木村貴幸さん(51)は「きょうの休業は難しかった」と話した。
 JR札幌駅近くで待ち合わせ中だった男子高校生(16)は「密が怖く、通学は電車から自転車に変えた」と不安げな様子。介護施設で働く女性看護師(55)は「宣言や措置が何度も出て、緊急性が感じにくい」と冷ややかで、宣言解除の具体的な基準を求めた。
 広島市の繁華街も、買い物をする若者らが目立ったが、普段より人通りが少なかった。
 名物のお好み焼きを出す23店が一つのビルに集まる観光名所「お好み村」は、16日から全店が休業した。酒を提供しなければ営業可能だが、率先して宣言への協力姿勢を打ち出す狙いがあったという。お好み村組合の豊田典正理事長(55)は「一日でも早くコロナが収束するならという思いで決めた」と胸の内を明かした。
 周知期間が短かったため、営業状況を問い合わせる電話は多く、休業を知らずに訪れた同市の男性(49)も「残念だがしょうがない」とビルを後にした。
 宣言延長後、初の日曜日を迎えた東京・お台場の屋内型遊園地「東京ジョイポリス」は、入場者数を上限の50%以下に制限した。施設担当者は「コロナがなければ雨の日は混み合う」と話すが、小雨が降ったこの日の館内は人がまばら。従業員は客が入れ替わるたびに乗り物を消毒していた。
 友人と2人で訪れた中学3年の女子生徒(14)は「思ったより人が少なかった」と安心した表情。小4の一人息子(9)を連れた墨田区の会社経営片山雄一さん(46)は、大型連休中は密を避けて外出しなかったといい、「日曜日しか遊びに出られず、施設が開いているなら行こうと思った。子どもも楽しんでいる」と笑顔を見せた。 (C)時事通信社