沖縄県は19日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府に緊急事態宣言の発令を要請した。県内では5月の大型連休以降、感染者が急増しており、対策の強化が必要と判断。同日の対策本部会議で要請を決めた。
 出張先からオンラインで会議に参加した玉城デニー知事は、東京都内で記者団に対し「県内のほぼ全ての圏域で感染が拡大しており、変異株への置き換わりも非常に速くなっている」と危機感を表明した。
 県は会議で、要請が認められるまでの措置として、独自の「医療非常事態宣言」の発令を決定。すでに県内に適用されている「まん延防止等重点措置」の対象区域では、営業時間短縮に協力しない飲食店に時短命令を出したり、店名を公表したりする作業を進める。国の宣言対象に追加され次第、県全域で、酒類を提供する飲食店に休業を求める方針だ。
 謝花喜一郎副知事は会議後の記者会見で「県内の医療提供体制は、今まで県が経験したことのない危機的な状況だ。感染が高齢者に拡大した場合、救える命を救えなくなる」と述べた。
 県内では現在、那覇市など16市町に重点措置を適用。飲食店や大型商業施設に午後8時までの営業時短を要請している。しかし、19日には過去最多となる203人の感染を確認。病床占有率は同日時点で101.3%に上っている。
 加藤勝信官房長官は19日の記者会見で、沖縄県への宣言発令について「速やかに検討する。引き続き、よく県とも認識、考え方の共有化を図っていく必要がある」と述べた。「医療提供体制が厳しい状況に置かれ、警戒感を持って注視が必要な状況にある」とも指摘した。 (C)時事通信社