総務省が28日発表した4月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は、前月比0.2ポイント上昇の2.8%だった。昨年10月以来、6カ月ぶりに悪化した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令で、先行き不安が企業に広がり、離職を余儀なくされる人が増えた。雇用環境悪化への懸念が強まっている。
 厚生労働省が同日発表した4月の有効求人倍率(同)も、前月比0.01ポイント低下の1.09倍となり、2カ月ぶりに悪化した。
 労働力調査によると、完全失業者数は14万人増の194万人だった。増加幅は昨年5月以来11カ月ぶりの大きさ。解雇・雇い止めを含む「非自発的な離職」をした人のほか、自己都合の離職者も増えた。性別では男性の増加が目立った。
 有効求人倍率は、ハローワークに申し込んだ求職者1人当たりの求人数を示す。4月の有効求職者数は2.6%増。一方、有効求人数は緊急事態宣言の影響で1.4%増にとどまり、倍率を押し下げた。
 コロナ禍により外食産業などで休業が長期化しており、「ダブルワークのために在職したまま職探しを始める人も増えている」(厚労省)という。景気の先行指標とされる新規求人数は4.3%減だった。 (C)時事通信社