先進7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁は日本時間の28日夜、テレビ会議を開いた。麻生太郎財務相は終了後、記者団の取材に応じ、国境を越えて活動する巨大企業などの税逃れを防ぐ新たな国際課税ルールについて、「合意に向けた機運が高まりつつある」と期待を表明。6月4、5日に開くG7財務相会議で「議論がさらに煮詰まっていくだろう」との認識を示した。
 国際課税ルールに関しては、今回の会議で議題にならなかったが、麻生氏は席上、「法人税(率)の引き下げ競争の回避といった分野で国際的な協調が必要だ」と訴えた。6月4、5日はロンドンに集って会議を開く予定で、共同声明の取りまとめを目指し調整している。
 企業誘致などを目的に法人税率の引き下げ競争が世界的に展開されてきたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて巨額の対策を講じ、財源確保が課題に浮上。米国が法人税の最低税率導入について協調を呼び掛け、15%以上とすることを提案し、合意への期待が高まっている。
 今回の会議では、コロナ禍で落ち込んだ世界経済の回復や、気候変動問題などを議論した。麻生氏は日本経済に関し、「(ワクチン)接種の進行で経済の回復モメンタム(勢い)が復活する」と強調。気候変動については、中国を念頭に「(温室効果ガスの)主要排出国を巻き込むことが不可欠だ」と訴えた。日本からは麻生氏と黒田東彦日銀総裁が出席した。 (C)時事通信社