新型コロナウイルスの感染拡大に伴い時短営業を強いられている外食各社が、持ち帰りなどコロナ禍でも一定の売り上げが期待できる新業態への参入を加速している。ロイヤルホールディングス(HD)は28日、ファストフード業態のチキン専門店への参入を発表。居酒屋大手のワタミも持ち帰りが中心となる「から揚げの天才」の出店を加速するなど、手薄だった「中食」需要の取り込みに必死だ。
 ロイヤルHDは、バターミルクフライドチキンの専門店「ラッキーロッキーチキン」を29日に開業。2月に資本業務提携した双日を通じて調達した国産鶏むね肉を、バターミルクに一晩漬け込み、柔らかい食感を実現した。バーガーやフライドチキンを提供し、売り上げの75%を持ち帰り、15%を宅配が占めると想定する。
 黒須康宏社長は発表会で「コロナにより外食の売り上げが大きく落ち、自宅で食べる中食や内食の需要が大きく伸びている」と指摘。その上で「持ち帰りや宅配に強い業態を育て、顧客の選択に対応しなければならない」と強調した。
 居酒屋が主力のワタミは、緊急事態宣言の長期化でより深刻な状態が続いており、日本政策投資銀行から約120億円の調達を決めた。渡辺美樹会長は28日、「かなり前向きな資金として使うことができる」と述べ、から揚げ店のほか、「焼肉の和民」への業態転換や新規出店を進める構えを強調した。
 このほか、「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトは店内に持ち帰り専用の冷蔵ロッカーを投入。既存の業態でも、店内飲食中心のビジネスモデルからの転換に向けた各社の模索が続く。 (C)時事通信社