全国知事会(会長・飯泉嘉門徳島県知事)は29日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の延長決定を受けてテレビ会議を開き、政府への提言をまとめた。感染力が強いとされるインド型変異株を封じ込めるため、地方の検査体制整備への支援や水際対策の徹底を要請。ワクチンの供給見通しや配分量を明らかにすることも求めた。
 提言は「重症者数や病床利用率の高止まりなど予断を許さない状況が続いている」と指摘。対策の対象や達成目標を明示した上で、簡単に再拡大しないレベルにまで感染者数を減少させる措置の実施を要望した。
 会議には43人の知事が参加。インド型に対する懸念の声が相次いだ。三重県の鈴木英敬知事は、若年層にインド型の感染が拡大した英国を引き合いに「恐らく日本でも同じことが起きる。大きな波が予想される」と警戒感を示した。
 成田空港を抱える千葉県の熊谷俊人知事は「検疫を通り越して感染者が出てきている。諸外国の感染状況を注視し、しっかりと入国制限を進めていただきたい」と注文。岡山県の伊原木隆太知事は水際対策について「緩過ぎると常々思ってきたところだ。インド株の流行の波を絶対につくらないよう国に強くお願いしたい」と強調した。
 ワクチンをめぐっては「早期接種完了に向け、スケジュールの明示と十分な量の確保、早期配分に対応してほしい」(谷本正憲石川県知事)といった声が続出した。
 休業要請に応じた飲食店への協力金などに充てる地方創生臨時交付金について、速やかな交付や増額を求める意見も目立った。埼玉県の大野元裕知事は「緊急事態宣言などの延長に伴い、事業者への影響は避けることができない」と主張。北海道の鈴木直道知事も「ちゅうちょなく感染防止策や事業者への支援を講じていくことが何よりも重要だ。一刻も早く配分を」と訴えた。 (C)時事通信社