緊急事態宣言の延長で苦境が続く百貨店が新型コロナウイルス感染拡大後、2度目のお中元商戦を迎えた。各社とも、感染防止のためにオンライン購入を促す昨年からの取り組みを強化。新たに動画による商品紹介を取り入れたほか、「巣ごもり」生活で人気の自宅向け高級食材を充実させた。
 三越伊勢丹ホールディングスは店頭販売に先駆けて開始したインターネット通販で、カタログに記載されたQRコードをスマートフォンなどで読み取れば商品の説明動画を見られるようにした。これが奏功してか、お中元商戦は「非常に好調な滑り出しだ」(ギフト担当者)という。また、店内の混雑を緩和するため、スマホのアプリで来店日時を予約できる仕組みを採用。ギフトコーナーでも順番待ちを管理するシステムで「密」を防ぐ。
 松屋銀座(東京)は、ネット通販の品ぞろえを前年より2割増やした。オンライン会員として登録すれば送料無料などの特典を受けられるサービスで利用を促す。商品は、自分用に加えて健康志向の食材を中心に拡充した。
 東武百貨店池袋本店(東京)は、ネット通販に不慣れな客が担当者と電話でやりとりしながらパソコン上で買い物ができる画面共有サービスを導入。定番の洋菓子や10年間寝かせた福島の地酒、宮城産フカヒレステーキなど「自宅用のぜいたく食材が好調だ」(広報部)という。
 そごう・西武では、コロナ禍で帰省できない客が実家に贈るための高級商品が売れ筋だ。このほか、アラスカ産シーフードも人気が高い。担当者によると、漁獲量を厳しく管理して資源の枯渇を防ぐ「サステナブル(持続可能)」な商品として30~40代の客に支持されている。 (C)時事通信社