最終盤を迎えた国会は、9日に2年ぶりに行われる党首討論がヤマ場だ。主な論点は東京五輪・パラリンピック開催の是非と、長期化する新型コロナウイルス感染症への対応。東京都議選と衆院選を控え、野党党首は改めて菅義偉首相の基本姿勢をただす。世論も割れる中、首相がどこまで説得力を持って答えられるかが焦点となる。
 党首討論の実施は2019年6月以来で、昨年9月の菅内閣発足後は初めて。計45分間にわたり立憲民主党の枝野幸男代表、日本維新の会の片山虎之助共同代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、共産党の志位和夫委員長が首相と対決する。
 コロナ禍の中で開く五輪について首相は「希望と勇気を世界中に届ける」機会になるとし、開催の方針を堅持する。これに対し、枝野氏は「国民の生命や暮らしを守れないなら断念せざるを得ない」と指摘し、中止や再延期を求める。共産党も同様の立場だ。
 開催に対しては、政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長も感染リスクを繰り返し訴えている。立憲の安住淳国対委員長は4日、記者団に「首相は五輪の必要性について説得力のある話をしてほしい」と強調し、「納得のいく答えがないと(16日の)会期末へ重大な決断をしないといけない」と表明。首相の答弁次第で内閣不信任決議案を出す可能性に言及した。
 菅政権のコロナ対策は感染抑制と経済再生の両立を図る「ウィズコロナ」路線。一方の立憲は感染収束を最優先にする「ゼロコロナ」戦略を掲げる。枝野氏は緊急経済対策を盛り込んだ21年度補正予算案の編成と今国会会期の「最低3カ月延長」を求めており、党首討論でも主張する見通しだ。
 党首討論に先立ち、首相と全閣僚が出席する参院決算委員会が7日に開かれる。総務省幹部らの接待問題も再燃しており、立憲などは選挙をにらみ対決ムードを高める構えだ。 (C)時事通信社