厚生労働省が8日発表した4月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、名目賃金を示す現金給与総額は、前年同月比1.6%増の27万9135円だった。増加は2カ月連続で、伸び率は2018年11月(1.7%増)以来の大きさ。新型コロナウイルス対策で初めての緊急事態宣言が発令された前年同月は、企業活動の停滞による残業の減少で落ち込んでおり、反動が出た。
 現金給与総額のうち、残業代が含まれる所定外給与は6.4%増と、比較可能な13年1月以降で最大の伸びだった。厚労省は「所定外給与は2年前の水準を回復していない。5月は足元の緊急事態宣言の影響も予想される」と指摘している。
 物価変動の影響を差し引いた実質賃金は2.1%増。10年7月(2.4%増)以来の伸びだった。 (C)時事通信社