【ワシントン時事】世界銀行は8日、2021年の世界全体の成長率を5.6%と予測した。1月時点から1.5ポイント引き上げた。米国や中国の回復がけん引し、景気後退局面後の伸びとしては1939年(6.6%)以来約80年ぶりの高水準という。先進国の新型コロナウイルスのワクチン普及や大型景気対策が急回復を支える。
 一方で新興国や途上国の立ち直りは鈍い。マルパス総裁は特に途上国の改善が遅れ、「貧困と格差がもたらされる」と懸念を表明した。世界全体の経済規模は22年も、コロナ危機前に想定していた水準を1.8%下回る見込み。
 米国は21年を3.3ポイント引き上げ6.8%と、84年(約7%)以来の高成長と予想した。日本は2.9%と0.4ポイント上方修正。ユーロ圏は4.2%、中国は8.5%と見込んだ。
 対照的にワクチン普及が遅れている低所得国は2.9%と、0.5ポイント引き下げた。世銀は、途上国で景気悪化が長引くことで「21年末までに1億人超が深刻な貧困状態に陥る」と憂慮した。
 22年の世界成長率は4.3%と予測するが、変異ウイルスなどが拡大すれば2.7%に減速すると分析。ワクチン普及が想定を上回れば、5.0%に上振れする可能性があると試算している。 (C)時事通信社