10日の全国知事会議では、出席した知事から、新型コロナウイルスワクチンに関する意見が相次いだ。菅義偉首相は、10月から11月にかけて希望する国民への接種完了を目指すと9日に発言。会議ではこの方針を評価する声が出た一方、今後の供給や接種の全体像を明らかにすることなど政府への注文が目立った。
 「大いに歓迎したい」。石川県の谷本正憲知事は首相の発言をこう評価した上で、「実現に向けた具体のロードマップをお示しいただきたい。市町からは早期配分に根強い要望がある」と注文を付けた。
 北海道の鈴木直道知事は「国の『接種完了』の考え方や、ワクチン配布のスケジュールを早期に示してもらう必要があるのではないか」と主張。高知県の浜田省司知事も「国のグランドデザインの提示が必要だ」と訴えた。
 三重県の鈴木英敬知事は、米ファイザー製とモデルナ製のワクチンが運用上、同一施設で使えないため、迅速な接種に支障があると指摘。さらに職域接種は、個別接種と同等に扱われていることから、打ち手に歯科医師を活用できないとして「制度を整理してほしい」と改善を求めた。
 職域接種については、大野元裕埼玉県知事も「(企業や大学など)申請者への説明が不十分なため、現場で混乱が生じている」として、丁寧に説明を尽くすよう国などに促した。 (C)時事通信社