【コーンウォール(英南西部)時事】先進7カ国首脳会議(G7サミット)は13日午後(日本時間同日夜)、首脳宣言を採択して閉幕した。宣言は、中国が軍事的圧力を強める台湾に初めて言及し、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促す」と明記。東・南シナ海への強引な進出にも「深刻な懸念」を示した。東京五輪・パラリンピック開催への「支持」を表明した。
 サミットは、自由主義陣営が結束して中国に対抗する姿勢を明確にした。閉幕を受け、議長のジョンソン英首相は記者会見し、「G7が民主主義と自由、人権の恩恵を世界に示す必要がある」と訴えた。菅義偉首相は記者団に「普遍的価値を共有するG7として国際秩序をリードしていきたい」と語った。
 日米が重視する台湾海峡の平和と安定は、5月のG7外相会議の共同声明にも明記された。G7内には対中姿勢で温度差もあるが、サミットでは足並みをそろえた。
 首脳宣言は、中国の覇権主義的な行動を踏まえ、「一方的な試みに強く反対する」と強調。香港や新疆ウイグル自治区の人権問題にも触れ、「人権と基本的自由を尊重する」よう求めた。
 サミットは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大も主要議題に取り上げた。途上国などの感染収束を後押しするため、「資金および現物供与を通じ、来年にかけてワクチン10億回分の供与に相当する支援」を打ち出した。
 菅首相はサミットで、7月23日に開幕を予定する五輪開催への決意を示し、各国に「強力な選手団」派遣を呼び掛けた。閉幕後には記者団に、「全首脳から力強い支持を頂いた」と述べた。
 気候変動対策に関しては、2050年までの温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標実現を確認。二酸化炭素(CO2)回収などの措置が講じられていない石炭火力発電に対し、「新規の国際的な直接支援を年内に終了する」ことで一致した。 (C)時事通信社