【コーンウォール時事】英コーンウォールで行われた先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、新型コロナウイルスに関連し、ワクチンの途上国への普及、新たな感染症によるパンデミック(世界的流行)再発の阻止が話し合われた。いずれも野心的な目標が設定されたが、課題は多い。
 G7は来年中に10億回分のワクチンを途上国などに供与する。ただ、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は12日、パンデミックを確実に収束させるためには世界人口(約80億人)の7割が接種を終えるべきだと指摘した。それにはワクチン110億回分が必要となる。
 ワクチン政策で提言を行っているブラウン元英首相は、ロイター通信に「(先進国は)細切れの支援ではなく、世界にワクチン接種を広めるための包括的な計画を立てる必要がある」と述べた。同様の考えは国連のグテレス事務総長も共有しており、11日、計画と実行を確実にするために関係国が緊急タスクフォースを立ち上げるべきだと訴えた。
 G7は、感染症によるパンデミック再発を防ぐため、行動計画「カービスベイ保健宣言」を採択した。カービスベイはサミット会場の保養地の地名。ワクチン開発や治療・検査法の確立に要する時間を100日以下にすることを目標に掲げた。
 英政府のパトリック・バランス首席科学顧問によれば、新型コロナではワクチンの承認まで307日を要した。それ以前に比べれば格段に早いが、さらに大幅な迅速化を目指すことになる。
 パンデミック再発阻止では、感染症の国際監視ネットワークの構築、病原体の遺伝情報解析力の向上も目指す。ただ、バランス顧問は「監視は地球規模で行われ、情報は共有される必要がある」と述べ、中国もこのネットワークに参加する必要性を強調した。 (C)時事通信社