新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、「予約を代行する」などと偽って、個人情報を聞き出そうとする不審な電話が各地で相次いでいる。携帯電話にショートメッセージ(SMS)を送り付けて偽の予約サイトに誘導し、IDやパスワードを盗み取る「フィッシング」も目立ち始めた。
 ワクチン接種をめぐっては高齢者対象の接種に続き、職場や大学などの単位で行う接種が今後、本格化する。一度に大量の人を標的にできるフィッシングが急増する可能性もあり、国民生活センターなどが注意を呼び掛けている。
 国民生活センターによると、9日までに受け付けたワクチン接種に絡む詐欺とみられる相談件数は計163件。2月ごろから増え始め、5月に急増した。「接種の予約代行」や「料金を払えば優先接種を受けられる」などと電話や訪問で勧誘するケースが多く、最近はSMSを使ったフィッシングも目立つという。
 一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(東京都)は5月下旬、「ワクチン無料受付中」「早めにご予約ください」などとする不審なSMSを確認したと発表。記されたURLにアクセスすると、偽サイトに誘導され、個人情報を盗み取られたりする恐れがあるとして、アクセスしないよう呼び掛けている。
 国民生活センターの担当者は「自治体が金銭や個人情報を要求することはない。不審に思ったら接種元に確認してほしい」としている。 (C)時事通信社