政府は16日、新型コロナウイルス対策として10都道府県に20日まで発令中の緊急事態宣言について、沖縄を除く9都道府県で解除する方針を固めた。このうち、東京、大阪など7都道府県は「まん延防止等重点措置」に移行し、飲食店の酒類提供を午後7時まで認める。17日の基本的対処方針分科会で専門家の意見を聞き、了承が得られれば政府対策本部で正式決定する。
 菅義偉首相は16日夜、関係閣僚と首相官邸で協議。この後、記者団に「あす(17日)、専門家の意見を伺った上で判断する。全国的に感染減少傾向にあるが、そのスピードが遅くなっているところがあるのも事実だ」と述べた。
 現在の宣言対象は北海道、東京、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡、沖縄の10都道府県。新規感染者数が高水準にある沖縄は、県側の意向も踏まえて宣言を延長する。
 解除後のリバウンド(感染再拡大)を抑え込むため、人口が多い東京、愛知、関西圏、福岡は重点措置に移行し、宣言に準じた対策を続ける。岡山、広島は感染状況が改善しているとして、重点措置への移行を見送る。
 宣言下では酒類を提供する飲食店に休業を要請している。重点措置への移行後は、酒類提供を午後7時まで、営業を午後8時まで認めるものの、具体的な対応は知事に委ねる方向だ。
 20日に重点措置の期限を迎える埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重の5県のうち、首都圏3県は重点措置を継続する。
 宣言・重点措置の新たな期限は、いずれも7月11日まで。
 ◇イベント上限1万人
 一方、西村康稔経済再生担当相は16日の新型コロナ対策分科会で、重点措置解除後のイベント制限について、1カ月程度の経過措置として観客数上限を1万人とする案を示し、了承された。
 新たな経過措置は、7月23日に開幕する東京五輪への適用を念頭に置いているとみられる。
 宣言・重点措置の対象地域でのイベント制限は「収容人数の50%を上限に5000人まで」が基本で、それ以外の地域は「50%または5000人のいずれか大きい方」としている。この基準を8月末まで維持する。宣言を解除した地域には経過措置として「上限1万人」の制限を設けているが、重点措置を解除した地域には経過措置を設定していなかった。
 例えば5万人収容の競技場の場合、重点措置が解除されても、経過措置が講じられれば上限は2万5000人ではなく、1万人となる。 (C)時事通信社