【シドニー時事】オーストラリア国民の約6割がこの1年間に中国に対する見方を悪化させたことが、16日に公表されたシドニー工科大学の調査結果で明らかになった。豪州が新型コロナウイルスの発生源をめぐる独立調査を求めたのをきっかけに、豪中間の貿易摩擦に発展。こうした両国関係の悪化が国民感情にも波及した形だ。
 調査は同大の豪中関係研究所が3~4月、2000人を対象に実施。それによれば、62%がコロナ禍を受けて中国への否定的な見方が強まったと表明した。63%は豪州政府が対中政策でさらに強硬な路線を取るべきだと回答。「豪州の安全保障にとって中国が脅威」との答えも67%に達した。
 一方、中国は豪州にとって最大の貿易相手国であり、「中国との関係に恩恵がある」との回答は62%に上った。ただ、ウイルス発生源調査要求に反発する中国は豪州に圧力を高めようと、同国産のワインや大麦などに輸入制限措置を実施した。こうした経緯を踏まえ「豪州は中国に経済的に依存し過ぎ」との答えは80%に達した。豪政府に中国との経済関係の緊密化を求める声は49%にとどまった。 (C)時事通信社